HOME > JICAミンダナオ草の根技術協力 > プロジェクトについて②-2(金融リテラシートレーニング)
本プロジェクトの金融リテラシートレーニングでは、プラネットファイナンスジャパンとMMCのスタッフが、マイクロファイナンス機関のスタッフにTOT(Training of Trainers)を実施し、マイクロファイナンス機関(MFI)のスタッフが自ら零細農民に対してトレーニングを行う体制をとります。具体的なトレーニングのカリキュラムの内容は、本年5月頃に予定しているフィナンシャルリテラシートレーニングのニーズアセスメントに基づいて作成することとなりますが、たとえば、帳簿のつけ方などの基本的かつ適切な家計管理の技術や手段とともに、貯蓄の重要性を伝える、といったことが考えられます。
先月、パートナーMFIのひとつであるMilamdec Foundationの監査担当者にインタビューをした際、「金融リテラシートレーニングのカリキュラムを開発する際は、十分な教育を受けていない零細農民にもしっかりと伝わるように、できる限りシンプルに、わかりやすいものを作り上げることが重要」という意見をいただきました。
また、他に重要なことは、それぞれのMFIが過去に取り組んできたプログラムやプロジェクトをうまく活かすことです。カリキュラムをゼロから作成するのではなく、過去に作成したモジュールがある場合は、導入方法や人員配置等も含めてそれを改良する方針をとります。たとえば、BCS (Bansalan Cooperative Society:パートナーMFI)では、センターミーティング(顧客がローンの返済・貯蓄の回収等のために開催する定期的なミーティング)の際に、BCSのスタッフが保健衛生の短い講義を行っています。そこで、現存する保健衛生講義の時間・場所・人材といった機会を、フィナンシャルトレーニングの場としても活用していくことが、選択肢のひとつとして考えられます。
プロジェクトが終了後もそれぞれのMFIが独自に持続的な発展を臨めるよう、MFIのスタッフと密なコミュニケーションをとっていきます。
(アシスタントプロジェクトマネージャー 松浦)