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「マイクロファイナンス機関の社会性と財務持続性の両立への挑戦」セミナー開催

2012.09.03

2012年7月21日(土)に、JICA地球ひろばにて「マイクロファイナンス機関の社会性と財務持続性の両立への挑戦」と題し、第2回プロジェクト報告会を下記要領にて開催いたしました。本報告会では、カウンターパートとして共同で事業を実施しているミンダナオ・マイクロファイナンス・カウンシル(MMC)のジェフェリー・オルドネス氏を迎え、MMCの事業概況及び活動内容の報告をしていただきました。また、プロジェクトマネージャーの長友、副プロジェクトマネージャーの松浦から、マイクロファイナンス機関が直面している社会性と財務持続性の両立という課題について、また、2012年度上半期のプロジェクト進捗報告をいたしました。最後に、埼玉大学教授でJICA客員専門員でもいらっしゃる辻一人様から本セミナーに対する講評をいただきました。

タイムテーブル:

9:45-9:55 「開会挨拶/プラネットファイナンスジャパンについて」
田中和夫(プラネットファイナンスジャパン 事務局長)

9:55-10:40「ミンダナオのマイクロファイナンスの現状と、MMCの取り組み」
ジェフェリー・オルドネス(ミンダナオ・マイクロファイナンス・カウンシル エグゼクティブディレクター)

10:40-11:00 質疑応答 「JICA草の根技術協力事業の進捗報告」
長友留奈(プラネットファイナンスジャパン プロジェクトマネージャー) 松浦わか子(プラネットファイナンスジャパン 副プロジェクトマネージャー)

11:40-11:55 講評 辻一人様(埼玉大学 国際本部 国際開発教育研究センター長 教授、JICA 客員専門員)

11:55-12:15 質疑応答

12:20 閉会

ここではまず、MMCのオルドネス氏に対する参加者の皆様からのご質問と、その回答をご紹介させていただきます。

Q1 Could you tell us more about MMC?
A1 MMC is the association of 42 MFIs in Mindanao. We are registered in SEC and a non-profit organization.

Q2 I think it is difficult to operate MFIs in the rural area. Are partner MFIs targeting women in Mindanao? Are they also dealing with microinsurance?
A2 95% of the clients is women, mostly wives of farmers. It is difficult because there is a mismatch between the needs of clients and the products/services currently offered by MFIs in rural area. This project is approaching to its gap. Probably the products may be delivered to men after the market research and the gap is filled. Yes, MMC is promoting microinsurance.

Q3 Which is more attractive to clients, conditional cash transfer (CCT) or microfinance (MF)?
A3 CCT has been implemented since 2004 and MF in the current model has been implemented in 1990’s. MF is relatively older. CCT’s beneficiaries are poorer than those of MF’s. They are living in remote area and the poorest of the poor, while MF’s beneficiaries are not. There is a difference in the market segment between CCT and MF. DSWD (Department of Social Welfare and Development) is trying to transfer the CCT clients to MF.

Q4 In what kinds of situation dose MF fail?
A4 In MF, delinquency is inevitable. Every time an accident happens, for example, death of a family member or fire, clients could immediately fail to repay. So MFIs need to set safety net to insure the clients. Securities and Exchange Commission (SEC) requests MFIs to be registered and under the control of the government. Also MFIs diverse the products and services so they can meet clients’ needs and avoid delinquency, but still it is a matter of concerns.

次に、全体質問として参加者の皆様からいただいたご質問と、その回答をご紹介いたします。

Q1 以前日本の金融機関で海外投資を専門にしていたが、市場の仕組みのなかでどのように貧困削減を解決できるか興味があった。現在中小企業海外展開室の専門家をやっておりMFにも興味がある。なぜ日本でMFは機能しないのか。
A1 プラネットファイナンスでは主に発展途上国のMFIを支援しているが、東北の大震災の後、気仙沼信用金庫をパートナーとして被災者の支援プログラムを開始した。内容は新規事業、再雇用助成と利子補給の3点である。

Q2 2つのMFIを選定した理由は?
A2 まずMMCのパートナーMFIを対象にプロジェクトの説明会を行い、応募してきたMFIをスコアリングした。評価の基準は、財政状態等とともに社会的パフォーマンスに対して熱意があるかということが挙げられる。フィリピンで比較的規模の大きいMFIはrural bankだが、彼らは商業機関等とのつながりが強くすでに支援を受けていることが多いので、今回のプロジェクトではNGOと協同組合のみを対称にしている。

Q3 ミンダナオ地域は農業中心にもかかわらず災害が多く不安定。農業生産性向上の取り組みは行っているか。
A3 プラネットファイナンスの専門はマイクロファイナンスであり、ファイナンスの面からサービスを提供する機関であるが、今回のプロジェクトでは農業専門家とパートナーシップを結んで農業マイクロファイナンス商品の開発をすることを検討している。あるいは、バリューチェーンファイナンスの面から農業生産性向上の手助けをすることができる可能性もある。

Q4 MFはいまだ課題が多いなかで、ベンチマークとなる成功例、例えば画期的なプロジェクトやMFIにはどのようなものがあるか?
A4 ビデオに登場したAMKはSPMに関しては積極的であるが、いまだ課題は多い。モバイルバンキングで成功したM-PESA等は画期的ではないか。他には、プラネットファイナンスのプロジェクトの一つでガーナのシアバター生産者に対する支援にて、ITを使用してシアバター生産者にマーケット価格を提示し、適正な取引を促進するものや、MFを用いて再生可能エネルギー(ソーラーパネル)を家庭に導入するといったプロジェクトがある。

Q5 フィリピンでは1400のMFIがあるにもかかわらず規制がないということだが、MFIは預金動因を自由に行うことができるのか。
A4 協同組合、NGO等すべてのMFをカバーする統合的な規制がなく、MFIはそれぞれ異なる枠組みでの規制を受けている。NGO MFIでは一般からお金を回収することは違法であるが、「会員」ではなく「会員候補」になって預金を回収する、といった抜け道がある。統合的な規制が必要である一方で、既存の規制枠のなかで便益を得ている組織も存在するので、議論が難航している。

土曜日の午前中に多くのご出席をいただき、誠にありがとうございました。

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